9日に公表された「世界の都市総合力ランキング」で、1位はロンドン、次いで2位にニューヨーク、3位に東京、4位にパリ、5位にシンガポールとトップ5は去年と同じでした。東京は8年連続の3位です。ランキングは「経済」「研究・開発」「文化・交流」「居住」「環境」「交通・アクセス」の6つの分野について採点したものです。
この中で東京がランクを上げたのが「居住」でした。去年は11位でしたが、3位にまで上昇しています。理由については、為替変動による円安の影響で「生活コストが安い都市」として、住宅賃料水準の低さや物価水準の低さ、それに小売店や飲食店の多さといった生活利便性の高さが強みになったとされています。
また「交通・アクセス」もランクを上げました。公共交通機関の利用率などが高い順位を維持したほか、国内線・国際線の旅客数やタクシー・自転車での移動のしやすさでスコアを上げました。
一方、ランクを下げたのは「経済」と「環境」でした。特に「経済」は今回は過去最低の10位に下落。GDP=国内総生産の成長率が48都市中、47位であることに加え、優秀な人材の確保などこれまでの課題が改善されていないと指摘しています。さらに、ことしは賃金水準の高さや、ワークプレースの充実度でもスコアを落としました。こうした結果を踏まえ、東京には新たな産業創造が必要だとして、賃金水準の引き上げやスタートアップ支援などに力を入れるべきだと指摘しています。
ソース:NHK ニュース